アートって必要?

「アートって生きるのに必要?」


時々聞かれます。

「習い事としてやるなら

そろばんとか水泳とか、英語とか。

それなら将来にも役に立ちそうだけど、

アートって習っても将来役に立つと思わないんです。」


こんな意見を聞くと

「アートって何だと感じているんだろう」

「何に焦点を当てているのだろう」

と思います。



一言にアートといっても

狭義から広義まで捉え方いろいろあるので、

アート=美術 だけじゃないよ!

ですが、

ひとまずここではアート=美術として

話を進めます。


親が苦手で子どもにはぜひ得意になってほしい!

英語だったらすごくそう思いますよね?

運動も、できたほうがいいって思う。

でも、絵画や工芸となると…


「特に必要ないし。」



なんででしょうね?


まず、前提として

アートに対する苦手意識が強い人が多いです。

アート=美術=下手

という条件反射的な思考が働くようです。



アート嫌いの一番の原因は

「上手下手で成績がつけられた」

という経験。

もしくは

「上手じゃないと」

という思い込み。


でも幼いころを思い出してみてください。

3歳とか4歳とか

落書き楽しかったですよね?

描いちゃダメって言われるところに描いたり

殴り書きしては「みてみて~」

ってママやパパに見せにいったりしていたはず。

大人になって、ご自身のお子さんも幼いころはそんな様子があったはず。


どうして苦手意識が強くなるのでしょう?

どうして必要のないものに思ってしまうのでしょう?



学校は成績を付けないといけないので

どうしても評価基準が必要になります。

それが

「そっくりであるかどうか」

「技術が身についているかどうか」

で決められていると感じてしまうことが多く、

苦手意識を生んでいる要因の一つです。


そっくりに描けているかどうか。

技術が身についているかどうか。

そればかりに目を向けていると、

どうしても楽しかった「表現する」ということが

窮屈なものに変わっていき、嫌になってしまいます。


「アートで身につけれることって何だと思いますか?」

と尋ねた時に「表現力」という言葉が多いですが、

「表現力」=美術の技術

と思ってしまうと、

「それって必要ですか?」

という言葉に結びついてしまうんですね。




でもね、それだけじゃないんです。


表現とは表すこと。

自分の意思・感情・思考

自分そのものを何らかの形で示すこと。



私は総じて

アート=表現=生きること

と思っています。


絵や書、歌や楽器だけでなく

ダンスなどの体を使って表現するのも

どんな服を着るのか

どんな髪型やメイクをするのか

どんな言葉を使うのか

どこに行って誰と何をするかも

それも同じく表現だと感じています。


表現って人間らしいもの。

人間ならでは、人間だからこそ、必要なことなんです。




そしてアートで身につくのは「表現力」だけじゃない。


「創造力」「集中力」


まだまだ。


「認知力」「応用力」

「感じ取る力」


もっと。


「自己対話力」

「他者承認力」

「自己承認力」

「共感力」

「感情のコントロール力」


などなど…

実はすごく多い。



予測不可能なVUCA時代と言われる今

必要とされているのが


EQ

自己や他者の感情を知覚し、
感情をコントロールする力


アートではこのEQを養うことができるんです!


上手下手で判断するだけのものじゃないんです。





どう?

すごいでしょ?



「技術」「上手下手」

という意識からまず離れてみる。

その思考の変換からはじめてみる。


そうすると

アートの楽しさ必要性がわかってきますよ~。







Art Studio Awai

人と人の間-あわい-を大切に。 臨床美術 アート思考・EQ育成 コーチング RiCreare-リ クレアーレ- が運営するスタジオです。

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